10年間に受け取る売電収入の合計は、以前の「15円×10年」とほぼ同じです。違いは受け取る時期で、最初の4年に多く受け取れる分、早く設置費用を回収できます。ただ、5年目からは収入がぐっと減るので、その前提でお金の計画を立てることが大切です。
売電量が同じなら合計はほぼ同じ
毎年同じ量を売るとすると、1kWhあたりの10年間の合計は次のとおりです。
| 方式 | 計算 | 10年の合計(1kWhあたり) |
|---|---|---|
| 15円×10年(2025年度上半期まで) | 15円×10 | 150円 |
| 24円×4年+8.3円×6年(2025年10月〜) | 96円+49.8円 | 145.8円 |
単純に足すと、階段型のほうが1kWhあたり4.2円(約3%)少なくなります。一方、早くお金が入るので、ローンの利息を減らせたり、その分を別のことに使えたりします。資源エネルギー庁はこのスキームを「国民負担には中立的な形で、投資回収の早期化を図る価格設定」と説明しています。
計算例(1年に2,500kWh売る家)
| 年 | 15円×10年 | 24円→8.3円 |
|---|---|---|
| 1〜4年目(毎年) | 37,500円 | 60,000円 |
| 5〜10年目(毎年) | 37,500円 | 20,750円 |
| 4年目までの累計 | 150,000円 | 240,000円 |
| 10年間の合計 | 375,000円 | 364,500円 |
※ 売電量2,500kWh/年は計算のための例です。実際の売電量は、発電量と家で使う量で変わります。
得をしやすい家
- ソーラーローンを組む家(早く返せば利息が減る)
- 5年目以降に蓄電池やEVなどで自家消費を増やす計画がある家
- 昼に家にいて、もともと自家消費が多い家(売電価格が下がっても影響が小さい)
注意が必要な家
- シミュレーションが「1年目の売電収入×10年」になっていないか(5年目からは約3分の1)
- 5年目以降のローン返済を、売電収入でまかなう前提にしていないか
- 途中で別の買取先に乗り換えられる、と思っていないか(原則できません)
判断の軸は「売電でいくら入るか」より、「電気を買わずに済む量がどれだけ増えるか」です。8.3円は買う電気よりずっと安いので、5年目からは自家消費を増やすほど得になります(売電と自家消費の損益分岐はどこ?)。
出典:資源エネルギー庁「買取価格・期間等」、資源エネルギー庁「屋根設置太陽光発電の初期投資支援スキーム」、経済産業省 報道発表(2025年3月21日)。