回収年数は、設置費用 ÷ 1年あたりの効果(売電収入 + 電気代の節約 − 維持費)で目安が出せます。2025年10月以降の売電価格は最初の4年が高く、5年目から下がる階段型なので、1年目の効果だけで割ると回収年数を短く見積もってしまいます。年ごとに足していく計算がおすすめです。
必要な数字
- 設置費用:見積もりの総額(補助金をもらえるなら引いた額)
- 1年の発電量(kWh):見積もりのシミュレーション、またはkW数×約1,000〜1,200kWh(発電量の目安の計算)
- 家で使う割合:昼の電気の使い方で変わる。国の委員会の実績では、売る割合の平均が64.8%(家で使うのは約35%)
- 電気を買う単価:電気料金の明細で「電力量料金+再エネ賦課金+燃料費調整額」を使用量で割る
- 売電価格:2026年度の認定なら24円(1〜4年)・8.3円(5〜10年)
- 維持費:点検費用など。国の想定値は1kWあたり年3,000円
計算のしかた
- 売電収入 = 発電量 × 売る割合 × 売電価格
- 電気代の節約 = 発電量 × 家で使う割合 × 電気を買う単価
- 1年の効果 = 売電収入 + 電気代の節約 − 維持費
- 累計の効果が設置費用を超えた年が「回収できた年」
計算例
4kW・設置費用100万円・年4,400kWh発電・家で使う割合40%・買う単価30円・維持費年1万円の家(すべて例の値)では:
| 期間 | 売電収入 | 電気代の節約 | 1年の効果(維持費1万円を引く) |
|---|---|---|---|
| 1〜4年目 | 2,640kWh×24円=63,360円 | 1,760kWh×30円=52,800円 | 96,160円 |
| 5〜10年目 | 2,640kWh×8.3円=21,912円 | 52,800円 | 54,712円 |
| 11年目〜 | 2,640kWh×10円=26,400円(例) | 52,800円 | 69,200円 |
4年目までの累計は384,640円、10年目までで712,912円。11年目からの売電を1kWhあたり10円(国の委員会が置く卒FIT後の想定値)とすると、15年目に累計1,058,912円となり、100万円を超えます。
「100万円÷1年目の効果96,160円=約10.4年」と計算すると、5年近く短く見えてしまいます。階段型の価格では、必ず5年目以降の効果で計算し直しましょう。
回収年数を見るときの注意
- パワコンの交換費用を入れているか
- パネルの出力は少しずつ下がる(メーカーの出力保証の条件を確認)
- ローンなら利息も費用に入れる
- 電気料金が上がれば節約額は増え、下がれば減る
数字を入れるだけで年ごとの累計が出る太陽光の回収年数の計算も使ってください。
出典:調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」、資源エネルギー庁「買取価格・期間等」、太陽光発電協会「太陽光発電のススメ」。