国の調達価格等算定委員会は、住宅用太陽光の運転維持費を1kWあたり年3,000円(5kWなら年15,000円)と想定しています。集めたデータの実績平均は1,045円/kW/年でしたが、委員会の資料には業者へのヒアリングから約5,740円/kW/年という試算も載っており、点検やパワコン交換をどう見込むかで幅があります。
維持費の中身
| 費用 | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| 定期点検 | パネル・架台・配線・パワコンの点検。太陽光発電協会は4年ごとの点検を勧めています | 数年ごと |
| パワコンの交換 | 使っている間に交換が必要になることがある機器 | メーカーの保証期間や不具合の状況による |
| 保険 | 火災保険・動産総合保険など(太陽光は火災保険で補償される?) | 毎年・契約ごと |
| 修理 | 台風や落雪、鳥害などによる修理 | 必要なとき |
| モニター・通信 | 発電モニターの交換、見守りサービスの利用料 | 機種・契約による |
積み立ての考え方
点検やパワコンの交換は、毎年ではなく数年に一度まとまってかかります。売電収入の一部を「太陽光の修繕費」として積み立てておくと慌てずに済みます。たとえば5kWで国の想定の年15,000円なら、月1,250円です。
維持費を年3,000円/kWとするか1,000円/kWとするかで、20年間の差は5kWで20万円になります。回収年数を計算するときは、少し多めに見込んでおくと安心です(太陽光の投資回収は何年かかる?)。
点検をしないとどうなる?
消費者安全調査委員会の調査(2019年)では、アンケートに答えた所有者の約7割が保守点検をしていませんでした。同じ報告書では、使用年数が長いパネルの配線の不具合が発火につながった例も報告されています。売電をしている人は、FIT制度の事業者として点検などの義務も負います(太陽光の点検はどのくらいの頻度で必要?)。
出典:調達価格等算定委員会「令和8年度以降の調達価格等に関する意見」、太陽光発電協会「住宅用太陽光発電システムの火災事故に関するQ&A」、消費者安全調査委員会「住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等」。